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​設計コンサルタント部門

設計、というと家屋やビルなどの建築物の設計を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。
道路、河川、上下水道、公園といったものにも設計は必要であり、現地調査を行ったり、使われる材料・耐久性の計算、動線や効率の計算など、行われる作業は家屋やビルの設計とあまり違いはありません。

​設計

≪設計例≫道路

新しい道路を設計するのと、もとからある道路を改修するのでは異なりますが、まず道路計画をもとに道路を作りたい場所の現在の状況がどうなっているのか調査・測量します。
そのデータを使用して現況の平面図・縦横断面図を作成します。

道路(歩道)の幅員などの基本的な技術的基準は『道路構造令』によって定められています。
また、平成12年施行された「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律」に基づく『道路の移動円滑化整備ガイドライン』といった道路空間のユニバーサルデザイン化を目指した指針書なども参考に設計案を立てていきます。
それを下図のように現況の図面に描いていきます。

ご存知の方も多いと思いますが、これは手で描いたものではなく、CAD(キャド)という図形を描くソフトを使っています。CADソフトを作成している会社も1社ではなく多数あり、CADソフトもAutoCADやJwCADといった建築設計に限らず色々な場面で使われる汎用のCADや、機械設計向け、測量設計向けなど各分野に特化した機能を持つCADもあります。

以前はトレーシングペーパーを重ねたり、透過できるような硬質ビニールの用紙に印刷したりして現況図面と計画図面を重ね合わせていたのですが、CADでは一枚の図面を何層もの層で管理出来るため、現況の図面の層、計画図面の層、他の色々な要素の層と分けて描いておき、それを重ねて印刷する事もできますし、別々に印刷することも出来ます。

設計案に検討と修正を繰り返し、最終的に決定した図面をもとに工事作業用の図面を描いていきます。

歩道の新設の為の道路拡張

元(現況)の道路の線や建物は、桃色の線で表しています。

設計した線は青です。
広い車道ですが図の車道の下側には歩道がありません。

交通安全上、歩道を設置することになりました。
歩道のない道路に歩道を新たに作るため、その分の道幅を拡張することになりました(水色の部分)。
ここまで、道路が拡がると建物(桃色に塗られた建物)にかかってしまいますので、建物の所有者の方の了承を得て移転していたくお願いをしなければなりません(業務内容の「補償コンサルタント」の項をご参照下さい)。

≪設計例≫河川

河川の設計、というと変な感じですが、河川の川筋を整えたりする場合や、護岸工事を行うときのほか、水量が多く周囲の住宅に
浸水するおそれがあるような場所は、堤防を整備したり川床を深くして水位が上がらないようにしなければなりません。そういった際
に、水量や川幅に応じて護岸の形状を決めたり、掘削する土量の計算をしたりといった設計作業が必要になります。

紺色のライン・・・通常の水位

水色のライン・・・最高水位

桃色のライン・・・元の川床、川岸

緑色のライン・・・今回設計した川岸

川と片岸の断面図例

 

元の川岸(桃色だと、最高水位(水色)のとき、周囲へ川水が流れ出す可能性が大きいです。
今回の設計(緑色)では、堤防を設けることにより、浸水を防ぐようにしてあります。
また、通常水面からの岸の切り立った部分の勾配をあらかじめ緩やかにしておくことにより、土砂が水中に流れ込むのを防いでいます。

傾斜角度は最適な角度を計算によって求めます。
砂色の部分には盛土を、灰色の部分は掘削するようになります。

その際に出る土の量なども計算します。

 交通量調査及び解析

 

交通量が多いのに道幅が狭かったり、危険だったり、そういった道路を時折見かけます。

交通量調査では、大型車や普通自動車、自転車、バイク、歩行者など交通手段ごとや平日・休日ごとに交通量を調べて道幅や交差点の形状や歩道橋を設置した方がよいかどうか、といった道路計画の資料にしたり、道路上方に設置されている交通量測定器が故障していないか、といった確認のためのデータを作成します。

交通量は平日・休日の差のみならず、近隣に新たな広い道路ができたり、人が集まるような施設ができたりといった環境の変化によってもかなりの違いが出てきます。

こういった様々な点を考慮に入れ交通量調査のデータ解析を行います。

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